遺言の種類の決定-自筆証書遺言-
14/03/20
こんにちは。行政書士の東麻未(ひがしあさみ)です。
遺言の方式には、普通方式の遺言と特別方式の遺言がありますが、通常利用されている遺言のほとんどが普通方式の遺言です。
普通方式の遺言には、①自筆証書遺言②公正証書遺言③秘密証書遺言の3種類があります。
それぞれメリットとデメリットがありますが、今回は自筆証書遺言についてご紹介させて頂きます。
自筆証書遺言は、遺言者が遺言の全文、日付及び氏名を自書し、押印して、作成する方式の遺言です。メリットとデメリットは以下のとおりです。
《メリット》
1. 遺言書作成に費用がかからない。
2. 作成手続が面倒でなく自分ひとりで容易に作成できる。
3. 遺言書の内容を秘密にできる。
《デメリット》
1. 要件が厳格で、方式不備で無効となるおそれが高い。
2. 遺言者の死後、遺言書が発見されず、または一部相続人により、隠匿、改ざんされるおそれがある。
3. 遺言書の内容に法律的な疑義が発生するおそれがある。
4. 家庭裁判所の検認手続が必要である。
5. 視覚障害者にとって利用しづらい。
つまり、作成するのは簡単で費用はかからないけれど、実際に遺言執行(遺言書のとおり財産を処分しようとする)時、複雑な手続きが必要であったり、遺言書に不備があった場合、遺言書のとおりに執行できなかったりする可能性があるというデメリットがあります。
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